「着物なんて窮屈で不便」から「快適で誇らしい」へ。
不動産のプロが語る、意外な着物体験
桜が舞う銀座の街角。
スーツに身を包んだビジネスマンの群れの中、ひときわ目を引く着物姿の男性がいました。
その凛とした佇まいは、まるで江戸の粋を現代に蘇らせたかのよう。
株式会社ランドコンサルティングの代表取締役、畑賢人さんです。
不動産仲介のプロフェッショナルである彼が、なぜ着物姿でパンケーキを楽しんでいるのでしょうか?
着物との出会い - 予想外の快適さに驚く
「正直、最初は懐疑的でした」と畑さんは笑います。
「着物って苦しいし、日常生活には向かないんじゃないかって。
でも、実際に着てみたら…」
畑さんの着物体験は、
ビジネスネットワーキング団体BNIでの出会いから始まりました。
着物スタイリストの関戸朋子さんの「着物でパンケーキを食べに行こう」という誘いに、半信半疑で参加したのです。
「驚きましたね。全然苦しくないんです。
動きやすいし、パンケーキを食べるのにも全く支障がない。
途中で脱ぎたいなんて思わなかった」
着物が引き出す、新しい自分
着物を着ることで、畑さんの中に思わぬ変化が訪れました。
「姿勢が自然と良くなるんです。
普段は猫背気味なんですが、着物を着ると背筋がピンと伸びる。
歩いているだけで気持ちが違う。誇らしい気分になるというか…」
銀座の街を歩けば、自然と視線を集めます。
「着物姿のおじさんが、着物姿の女性を連れて歩いているなんて、珍しい光景だったんでしょうね」と畑さんは照れ笑いを浮かべます。
和食との新たな出会い
着物体験は、畑さんの食生活にも変化をもたらしました。
「元々スイーツが好きで、パンケーキなんかをよく食べ歩いていたんです。
でも着物を着て和食を楽しむ機会が増えて…特に懐石料理は新鮮でした」
畳の上で正座をしても苦しくない。
美しい懐石料理を前に、着物姿で食事を楽しむ。
そんな新しい経験が、畑さんの人生に彩りを添えています。
ビジネスマンが着物を着る意味
「着物は特別な日だけのものじゃない」と畑さんは言います。
「日常に取り入れることで、新しい自分や新しい体験に出会える。
それが着物の魅力だと思います」
不動産の仕事柄、人と会う機会の多い畑さん。
「着物姿でビジネスの場に現れることができるようになれば、きっと印象的な出会いが生まれるでしょうね」と、
将来の可能性に思いを馳せます。
「もっと多くの人に着物の魅力を知ってほしい。
特に男性にこそ、着てみてほしいですね」
あなたも着物デビューしてみませんか?
畑さんの体験談を聞いていると、着物を着てみたくなりませんか?
ビジネスの場でも、友人とのお出かけでも、着物は新しい自分を引き出してくれるかもしれません。
着物を着て銀座を歩く。和食を楽しむ。
そんな特別な体験が、あなたの日常に新しい風を吹き込むかもしれません。
着物は決して難しいものではありません。
プロのアドバイスを受ければ、誰でも美しく着こなすことができます。
あなたも、着物が織りなす新しい世界への一歩を踏み出してみませんか?
撮影/丸山耕一